「犯罪予告は本当にやめたほうがいいよ」 ツイッターの「悪ふざけ」で逮捕、容疑者「刑事さん怖い」

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   ツイッターの一部で流行っていた「悪ふざけの殺人予告」ツイートが刑事事件になった。

   名古屋駅での殺人予告を書き込み、愛知県警署員ら約90人に警戒態勢をとらせるなど、同署の業務を妨害した偽計業務妨害の疑いで、アルバイトの男性(20)が2013年3月19日までに逮捕された。「ツイッターで炎上させたかった」と容疑を認めているという。

一度は謝罪も逆ギレ「お前らがスクショ廻しまくったからだろ」

「悪ふざけ」が刑事事件に
「悪ふざけ」が刑事事件に

   この男性は、「ネタツイいきます」「誰かぼくのこと改造して炎上覚えさせてよ」とツイッターで宣言し、2月23日18時ごろ「明日の13時に名古屋駅にいる人間を片っ端からナイフで切りつけます。身体にダイナマイトを巻きつけ、いつでも爆発をおこせます」と書き込んだ。

   「ネタツイ」とは、話題を呼ぶためにうそをまじえた話をツイートすることで、一部ユーザーはリツイート数やお気に入り数を競うため、ネタツイにより「炎上」を起こして楽しむことがしばしばある。

   ツイートはまたたくまにリツイートされ、予想以上の事態に驚いた容疑者はすぐに削除したが、第三者がスクリーンショットをとるなどして勝手にコピーしたものが「拡散」。容疑者のアカウントには批判や通報したとする報告が殺到した。

「やっていいことと悪いことと限度があるぞ^^」
「威力業務妨害。電話しよっと」

   本人は3時間後には、「犯罪予告は完全なネタです 繰り返します 犯罪予告はネタです。明日名古屋駅に行かれる方を不安にさせてしまったことをお詫びいたします。二度とこのような軽率なツイートはしません 本当に申し訳ありませんでした」などと釈明し、しおらしくしていた。

   しかし、やまない批判と通報報告に翌日以降は「なんで秋葉原にサリン撒くとか言ってた奴がそこまで話題にならなくて俺がここまでボコボコなん」「皆さんただ叩く対象見つけて楽しんでるんですよねここまでくるとそう思えます」「今日の日記に名古屋駅に100人以上の警察官が!びっくりしたー!犯罪予告した人反省してほしいって書いとこ」「正直言うと反省したから早急にツイート消したのにお前らが面白がってスクショ廻しまくったからだろ」などと「逆ギレ」するようになった。

「刑事さん怖い」「犯罪予告は本当にやめたほうがいいよ」

   2月28日には「俺が逮捕されるわけないだろ現実見ろ^^」と書き込んで余裕を見せていたが、このツイートを最後に容疑者は約1週間ほどツイートを停止。そして3月9日、「このアカウント使うの怖い」「刑事さん怖い」「犯罪予告は本当にやめたほうがいいよ」「偽計業務妨害です」「お返事できないので」とだけツイートし、ふたたび21日現在まで沈黙している。

   容疑者に限らず、最近のツイッターには一部に「犯罪予告」をかき立て「炎上」を狙う悪質なユーザーが多数いる。たとえば、12年12月には前ローマ法王・ベネディクト16世のツイッターアカウントに日本語で失礼な発言を送りつける遊びが流行り、挙句の果てに殺害予告するユーザーがあらわれた。13年3月8日には「3/11にディズニーランドにいる人を無差別に殺します。手段は秘密です。ディズニーランドにいる人待ってろよ。すぐに殺してやるから」という書き込みをしたアカウントが「炎上」し、「本当にごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」「皆さんあれは釣りなんですがどうでしたか?」などと本気で反省していない様子を見せていた。

   こうした常軌を逸した犯罪予告をするアカウントは、アニメ調の美少女キャラクターのアイコンを使用していることが多く、不謹慎さを競って楽しむある種の「クラスタ」を形成していると見られる。

   今回の逮捕に、ツイッター上では「逮捕はちょっとかわいそう」という反応も少しはある一方で、ルールやマナーをわきまえてからツイッターを利用するべきという冷ややかな見方も出ている。

「ツイ発言一発で人生詰むぐらいの常識はもってやるべき。非常識極まった」
「ツイッターが『メール』か何かだと勘違いしてる人多い。ツイッターって一つ一つURLをもってて公開HPと全く同じ。少し前の卒業式集団キス写真も、そして犯罪予告ツイートも。そしてこういうことも起こる」
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