「韓民族の傷をえぐる、隣人としての道理を忘れた強盗のような行為」
「我々は地震と津波で苦しむ日本人の痛みを分かち合おうと努力してきたのに……」
「竹島の日」記念式典が開催された2013年2月22日、韓国メディアはこうした民間団体などの抗議の声とともに、この問題を大きく報じた。
実際に日本を訪れたメディアも少なくなく、そこでは竹島領有の主張を強める日本が、まさに「異常な国」として語られている。
「観光案内所には『竹島は日本の領土』というパンフレット」
「通りごとに『竹島返せ』 ……特別給食まで」
そんな見出しの記事を載せたのは、韓国最大手の「朝鮮日報」だ。特派員が式典直前の松江市を訪れてのルポルタージュだが、そこに描かれる松江は、
「独島(竹島)領有権主張の最前線」
という、かなり物々しいものだ。
「市内のあちこちに『竹島を返せ』『竹島は日本の領土』という標語が掲げられている」
「観光案内所には『竹島は日本の領土』というパンフレット」
「島根県が設置した『竹島資料室』には2年前の5倍近い人が訪れ、訪問者ノートには『客観的資料を見れば韓国人も竹島が日本の領土だとわかるだろう』『韓国は洗脳教育をしている』といった感想が書き連ねられている」
また教育現場でも竹島教育が強化され、今や竹島にちなんだ「特別給食」まで出ていると解説する。淡々とした文体だが、全体的には「不当な」竹島領有主張に日本人が狂奔している、という印象を与える記事だ。
同じくルポを掲載した「聯合ニュース」も、韓国に対し好意的な住民たちがいることを強調する一方で、
「住民たちの認識中に『竹島』は深くしみこんでいる」
「日本人に韓国の主張が伝わっていない。日本政府や島根県の主張だけを一方的に聞いている」
と危機感を隠さない。