ワーホリビザに「東大、早慶」クラスが必要 異常に厳しいシンガポールの学歴制限

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   シンガポールがワーキングホリデービザの規定を厳格化して話題になっている。

   年齢とともに学歴制限も厳しくなり、世界大学ランキングで200位以内の大学の学部在学または卒業生であることが必要になった。

   日本国内で認められるのは、東大など旧帝国大学に、筑波大学、東京工業大学、早稲田大学、慶應大学を加えた11校のみだ。

早慶でもかろうじてランクイン

   新たな規定は2012年12月1日以降の申請から適用された。それによると、対象年齢が以前は17歳以上30歳未満だったのが、18歳以上から25歳未満に変更された。

   その上、現在在学している、または卒業した大学によっても制限がかかるようになった。これまでは、全日制四大かつ所在地が日本・オーストラリア・フランス・ドイツ・香港・ニュージーランド・イギリス・アメリカであればよかったのだが、今回の変更で、「QS世界大学ランキング(Quacquarelli Symonds World University Rankings)」「THE世界大学ランキング(Times Higher Education World University Rankings)」「世界大学学術ランキング(Shanghai Jiao Tong University's Academic Ranking)」の3つの大学ランキングいずれかで「200位以内」という条件が加わってしまった。

   日本国内でこの条件に適うのは東京大学、京都大学、大阪大学、名古屋大学、北海道大学、東北大学、東京工業大学、九州大学、筑波大学、早稲田大学、慶應義塾大学の11校のみだ。

   このうち、早稲田大学と慶應大学は、上記の3ランキングのうち、唯一「QS世界大学ランキング(2012年度)」にかろうじてランクインしたものの、順位は早稲田が198位、慶應が200位と基準ぎりぎり。ランキングの更新で順位が落ちて、資格が認められなくなってしまう可能性がある。

   そもそも、ワーホリビザの条件に学歴を課すのはシンガポールだけらしい。日本人にもっとも人気の高い渡航先であるオーストラリアの申請条件は、協定締約国の国籍をもち申請日に18歳以上31歳未満であること、そして十分な資金を有していることとなっている。カナダやイギリス、フランスもおおむね同様だ。

「早稲田はよくて一橋はだめとか申し訳ない」

   ただでさえ狭い門戸をさらに狭めてしまった新規定に、ツイッターでは、「早稲田、慶応でギリギリって私みたいな偏差値低い大学卒業生はまず無理じゃん」「厳しすぎ」「露骨過ぎる」と悲鳴が相次いだ。

   ただ、こうした分け方に疑問を呈する人もいる。一般に、世界の大学ランキングの順位には、理系の業績がより反映されやすい傾向がある。理系の学部を持っていないと、日本では先の11校と同等に評価されている大学でも、対象から漏れてしまうからだ。

「こういうランキングって多分理系重視なんよな。一橋とか東京外大が入ってない。てか神戸もないんか」
「理系のせいだと思うけど、早稲田はよくて一橋はだめとか申し訳なくなる」

   シンガポールへの留学を斡旋する「シンガポール留学支援センター」のブログでは、今回の変更の背景について、

「一連の外国人に対する就労パス厳格化の一環であるのは間違いありません。就労パスの厳格化に始まり、就職活動ビザの廃止、トレーニングビザの期間短縮に続いての措置です」

との見方を示した。ワーホリビザにここまで厳しく、一律の学歴制限がしかれたのには、シンガポール国民の外国人増加への反発をかわす狙いがあるという。

「ワーホリビザの発給数は以前も今も僅か2000名(常時)、530万人の人口に占める割合は微々たるものです」「『世間に影響が少ないワーホリビザだからこそ、ここまで厳しく出来た』というのが実際のところでしょう」

と説明している。

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