日本新聞協会の調査によると、新聞などへの消費税に「軽減税率」を適用することに多くの国民が賛成しているという。ただ、調査の中身をよく見ると、対象になった人の半分以上は「無回答」「回答拒否」で、日本新聞協会の主張にはかなり無理がある。事実ネット上では「大嘘」といった表現も出ている。
ちなみに、J-CASTニュースが行ったアンケート調査では、8割が適用に反対するというまるで正反対の結果になった。
実際に回答したのは1210人
新聞協会は2013年1月15日、2012年11月に実施した軽減税率導入についての調査結果を発表した。これによると、回答した1210人中84.0%が軽減税率を「導入すべきだ」または「どちらかというと導入した方がいい」とし、さらにこの導入賛成派1016人中の75.3%が、新聞・書籍を軽減税率の「対象にするべきだ」「どちらかというと対象にした方がいい」と答えたという。
新聞協会ではこの結果を元に、
「先に新聞協会が実施した調査では、8割を超える国民が軽減税率の導入を求め、そのうち4分の3が新聞や書籍にも軽減税率を適用するよう望んでいます」
と述べ、これを新聞への軽減税率適用を求める論拠の1つに挙げている。
各紙も翌16日、そろってこの調査結果を取り上げた。たとえば読売新聞では、「全国の成人男女1210人を対象に昨年11月に行った軽減税率に関する面接調査の結果」という説明付きで、その結果を詳細に掲載した。毎日新聞も「新聞に導入 65%肯定的」の見出しで、この数字を紹介している。