「人類滅亡しないじゃないですかー!やだー!」「なんで滅亡しないの!誰だよ地球救ったやつ!!!!!」
2012年12月21日夜、こんな叫びがインターネット上にこだました。この日はマヤ暦の終りで人類が滅亡すると噂されてきたが、とうとう終末が訪れなかったからだ。
すると、はやくもマヤ暦の終りは実は今年ではなく2015年だ、あるいは2020年だという説が唱えられ始めた。相次ぐ滅亡論に痺れを切らしたネットユーザーからは、「いいから早く滅亡しろ」といった声が出ている。
エジプト暦、インド暦の終りとも一致
「終末説」のもとになったのは、マヤの暦のひとつ「長期暦」だ。西暦に換算すると紀元前3114年に初年の基準の日が設定され、以後5125年を1サイクルと数える暦で、12年12月21日がちょうどサイクルが完結する日にあたるとされていた。
ところが21日、人類は滅亡しなかった。なぜなのか。期待を裏切られた人には朗報というべきか、マヤ暦の終りの日付が実は間違っていたとする説がはやくも出てきた。
有力なのは、2012年ではなく2015年だったという説だ。マヤ暦を西暦に換算するために学術的に使われてきた対照法が誤りで、うるう年を考慮していないというのだ。アメリカのマヤ学の権威も認めている。そこで、うるう年を含めて新たに計算すると、マヤ暦の終りは2015年9月3日になるそうだ。
さらに、これがエジプトの「滅亡伝説」と時期をだいたい同じくするとして注目されている。エジプトのフィラエ島のイシス神殿の壁には1465体の神々が描かれていて、「この場所が閉鎖されれば毎年、秋分の日に1柱ずつ神々の加護が失われ、すべての神々が去った年の秋分の日に世界が水没するだろう」という伝説がある。神殿は550年に閉鎖された。以降毎年1柱ずつ神々が去っているとすると、2015年の秋分の日(9月23日前後)に世界が水没することになる。
また、フランスの科学ジャーナリスト、モーリス・シャトランによれば、2020年3月20日がマヤ暦の終わりで、オリオン座ベテルギウスの超新星爆発をきっかけに、人類が滅亡するという。この日付はインドのスーリヤ寺院に残されたインド暦の終わりとも一致していて、「破壊神カルキが1つの時代を終わらせる」と予言されているそうだ。