未来分裂は「国民への詐欺的行為」 毎日など各紙が厳しく批判

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   日本未来の党の分裂劇をめぐり、毎日新聞が社説で「1票を投じた有権者に対する詐欺的な行為」と批判した。産経新聞は「『カネ目当て』の分裂」と評し、地方紙も「国民への背信」と相次いで糾弾した。

   日本未来の党の嘉田由紀子代表は2012年12月28日夜会見し、小沢一郎氏を中心とする「生活の党」(森裕子代表)と分党することを正式に発表、陳謝した。

「勝手に分裂した揚げ句に交付金=税金だけは手にする」

   嘉田氏は阿部知子副代表とともに新たに別の政治団体「日本未来の党」を設立する方針だ。

   これを受けて、29日の毎日新聞は、「未来はや分裂 国民への詐欺的行為だ」と見出しをうち、1行目から「これは1票を投じた有権者に対する詐欺的な行為である」とし、分党、とりわけ小沢氏側に批判的な社説を展開した。

   それによると、結党から1か月も経たずに分裂という急変の背景は、「政党交付金の額が1月1日時点の国会議員数などに応じて決まる事情以外に考えられない」。8億円以上になるとみられる交付金をすべて「生活の党」が手にする格好になることを、「勝手に分裂した揚げ句に交付金=税金だけは手にする」と表現し、「いくらルールに基づいた手続きとはいえ、大きな疑問」と書いた。

   また、「卒原発」を掲げてきた嘉田氏が代表だから投票した人は、いくら小沢氏と嘉田氏が「水と油」とはいえ、党が直ちに分裂すると思っていたわけではないとも指摘する。嘉田氏へ寄せられた票にもとづく交付金が、小沢氏側にだけわたる。これが「詐欺的行為」ということのようだ。

   そして、「要するに嘉田氏はお飾りに過ぎず、実態は『小沢党』だったことをあからさまに認めたようなものだ」とし、「あまりにも醜悪な分裂劇」と切って捨てた。

   産経新聞も28日、存続する「生活の党」が、未来の党が受け取るはずだった2013年分の政党交付金の大半を受け取ることができるとことをとりあげ、「『カネ目当て』の分裂劇」と評した。

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