アマゾンの電子書籍サービス「Kindle(キンドル)ストア」が2012年10月25日、ついにオープンした。
8000円台という端末の安さ、5万冊という品ぞろえはまさに「黒船来航」の感があるが、利用者にとっての問題はそうした「スペック」よりも、「自分がほしい本があるか」、そこに尽きる。J-CASTニュースでは各種ベストセラーランキングを元に、キンドルストア、そして他の競合サービスに「ほしい本」があるかを調べた。
楽天koboにはいずれのカテゴリーでも勝利
調査対象としたのはキンドルストアのほか、ライバルである楽天の「kobo(コボ)イーブックストア」、シャープの「GALAPAGOS STORE(ガラパゴスストア)」、そして大日本印刷・NTTドコモによる最大手「honto(ホント)」の4電子書籍販売サイトだ。
なおストア全体の商品数だが、これはキンドルが約5万冊、コボが6万5137冊を24日時点で公称する。ガラパゴスストアは約8万冊、ホントは約20万冊前後との調査があり、キンドルは少なくとも冊数面ではコボを含む先行サービスの後塵を拝している。
だが問題は冒頭に述べたとおり、「ほしい本」があるかだ。今回はその指標として、
・2011年単行本ベストセラー30作〔小説・ノンフィクション・ビジネス各上位10作〕(トーハン調べ)
・2011年文庫総合ベストセラー上位20作(同上)
・2011年漫画ベストセラー上位50作(オリコン調べ)
の3カテゴリーに加え、アニメファン層の嗜好を考慮し「2012年秋放映開始アニメの原作漫画・小説(28作)」を加えたのべ128作(重複あり)について、各「書店」で取り扱っているかを検索した。
結果は右表のとおりだ。キンドルは4つのカテゴリーすべてでコボ以上の数字を記録した。たとえば2011年の単行本ベストセラーについては、その40%を配信中だ。しかしホント・ガラパゴスと比べると、その品ぞろえはやや劣勢の感が否めない。