ロンドン五輪で、ツイッターをめぐる2人目の「退場者」が出た。今度も、人種差別的な発言が原因で、他のツイッター利用者と言い争いになった結果の暴言だったようだ。すでにアカウントは削除され、選手も謝罪しているが、暴言の代償は大きかった。
差別発言で処分される選手は2人目
発言の主は、スイスの男子サッカー代表チームに所属するミシェル・モルガネラ選手(23)。イタリア1部リーグ「セリエA」のパレルモに所属し、ディフェンダー(DF)を務めている。スイスチームは7月29日のリーグ戦で2-1で韓国に敗れた。この試合後に、モルガネラ選手は、フランス語のスラングで問題の書き込みをした。
「韓国人をボコボコにして燃やしてやる」
といった内容だ。ほどなくして書き込みとアカウントそのものも削除されたものの、スイスの日刊紙が発言を報じたため、問題が拡大した。
これを受け、スイスの五輪代表団のジャン・ジリー団長は記者会見で、
「韓国サッカーチームと韓国国民を差別し、侮辱し、尊厳を傷つけた」
と陳謝。出場資格を剥奪し、選手団から追放することを明らかにした。
五輪開幕前の7月25日には、ギリシャから陸上女子三段跳びに出場予定だったパラスケビ・パパフリストゥ選手(23)がツイッターでアフリカ系移民を差別するような差別的な発言をしたとして、同国の五輪委員会から選手団追放処分を受けている。ツイッターをめぐって選手が処分されるのは2例目だ。
モルガネラ選手本人も、
「不本意な結果と、その後の韓国からの反応で、大きな過ちを犯してしまった」
とするコメントを発表している。
今回は、「その後の韓国からの反応」という点が1例目とは大きく異なる。ジリー団長も、「(モルガネラ選手は)挑発された」と述べており、これが問題発言への伏線になっている。