東日本大震災で発生したがれきの広域処理をめぐり、「奇形児が出ても賠償の問題から逃れられる」などとする根拠不明なツイートが拡散している。
発言したのが菅直人前首相の「元公設秘書」を名乗っている人物だとされ、ある程度信ぴょう性を感じている人もいるようだ。
「本当ですよ。経産省の何人もの奴から聞きましたよ」
ツイートは、がれき受けいれに反対する会合で、元秘書が発言する動画を見た人が流したとみられる。
「(がれきの広域処理が)拡散すれば、奇形児がでても、福島からだけではなくなり、賠償の問題から逃れられるからと言わたが(原文ママ)、本当?」
と元秘書に直接尋ねたところ、元秘書は、
「本当ですよ。経産省の何人もの奴から聞きましたよ」
と応じた、というもの。
がれきが被害地から拡散すれば、各地で奇形児が生まれ、結果として東電は賠償責任を負わなくて済むようになる、といった趣旨だと思われる。
このツイートは、著名なフリージャーナリストもリツイート(転送)し、780回以上リツイートされている。
このツイートを見たツイッター利用者からは、
「やっぱり!」
「予想通りだな。『やっぱりな』と思う。それ以外考えられないから」
と、ツイートの内容を信用する声が相次いでいる。
過去には「財務省には21兆円の裏金がある」と発言
ただし、この元公設秘書の発言をめぐっては、震災前から信ぴょう性に疑問を呈する声が多い。例えば2010年4月には、
「電通が民主党へのネガティブキャンペーン展開のため、ネット工作員を10人ぐらい配置していたのですが、政権交代で政府広報予算が回ってこなくなって、今期は大幅赤字確実。カレッタ汐留の本社の移転も浮上しているとか」
とツイート。しかし、10年5月17日に発表された決算では、連結ベースで09年3月期には204億5300万円あった最終赤字が、311億3000万円の黒字に転換している。
ネット以外でも同様だ。10年3月には、内閣府の記者会見で、ジャーナリストとして、
「財務省には21兆円の裏金がある。全部、これ出しますよ、埋蔵金いっぱい出てきますよ」
「そこまでやるんだというために『行政刷新会議』というマニフェストを書いたんですよ、僕は」
などと主張しており、枝野幸男行政改革担当相(当時)が
「まずマニフェストを書いたのは、あなたではなくて、民主党でございます」
と一蹴した経緯がある。