太陽光や風力、バイオマスなどによる再生可能エネルギーの全量を電力会社に買い取らせる「固定価格買い取り制度」2012年7月1日に始まった。
京都市や群馬県榛東村にある大規模太陽光発電所(メガソーラー)は運転を開始。新潟県や福岡県などでも稼働を始め、再生可能エネルギーの積極活用が各地で本格化しはじめた。
経済産業省資源エネルギー庁はすでに44件の発電設備を買い取り対象として認めていて、発電出力は合計で約4万1600キロワット。12年度の導入量を250万キロワットと想定している。水力発電が1件(1万2000キロワット)認定された以外は、すべて太陽光発電だった。事業社名は公表していない。
1キロワット時あたりの買い取り価格は発電規模によって異なるが、太陽光発電は1キロワット時42円。買い取り期間は出力10キロワット以下の太陽光発電が10年間、他の再生可能エネルギーは20年間。価格と期間は毎年見直されるが、認定を受けた年度の価格と期間が固定される。
電力会社は買い取り費用を電気料金に転嫁するため、7月以降の標準家庭の電気料金は平均87円上昇することになる。
一方、7月1日付の朝日新聞は再生可能エネルギーのうち、電力会社が買い取る風力発電の枠がすでに満杯寸前にある、と報じている。