民主党の小沢一郎元代表が2012年6月21日に開かれた小沢グループの会合で新党結成の可能性に言及し、民主党の分裂が決定的になった。
小沢氏は、これまでに3回も新党を立ちあげており、そのたびに、かつての仲間と袂を分かってきた。今回も、「壊し屋」の歴史が繰り返されるのか。
新党結成は「採決がすんでから相談」
小沢氏は記者団に対して、
「私どもの主張は、国民のために正義だと思っている。『申し訳ありませんが、曲げるわけにはいきません』というふうに(輿石東幹事長に)お話しをしてまいりました」
と語り、6月26日にも行われる消費増税関連法案の衆院採決では、反対票を投じることを明言。新党結成については、
「選択肢はいくつかあると思う。採決がすんでから(小沢グループのメンバーと)相談して最善の道を選びたいと思う」
と前向きな姿勢を示した。
仮に「小沢新党」が立ち上がれば、小沢氏が立ちあげる新党としては4番目だ。
小沢氏のキャリアのスタートは、もちろん自民党だ。47歳で幹事長のポストにまで上り詰めたが、所属する経世会(竹下派)が分裂して少数派閥に転落したこともあって、93年には羽田孜氏らと自民党を離党して「新生党」を結党し、代表幹事に就任。新生党は、宮沢内閣への不信任決議案が可決された末に発足した、非自民の細川連立政権の一角を占めた。