日本航空(JAL)などが出資する格安航空会社(LCC)、ジェットスター・ジャパンの鈴木みゆき社長が2012年6月19日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で講演した。
日本市場の有望性を強調する一方、LCCにとって空港設備のコスト高がネックになっていると指摘した。また、13年度中に就航する国際線路線について、台湾に就航する可能性に言及した。
日本と中国の航空市場が特に大きく伸びる
鈴木社長によると、日本と中国の航空市場は今後5年で国際線・国内線で大きく伸びるとされているが、LCCの浸透率が非常に低い。さらに、インド、オーストラリア、インドネシアには、すでに多数のLCCが参入している事から、日中市場は特に有望な市場だとの見方を示した。
ジェットスター・ジャパンは、成田空港をベースに12年7月に関西、新千歳、福岡、那覇路線に就航予定。13年度中に短距離路線の国際線にも参入予定で、鈴木社長は、
「東京-台北を飛ぶかも知れないし、これは大いに意味のあること」
と、成田-台北(桃園)路線を開設する可能性に言及した。
また、参入路線を決める条件として(1)機材の都合上、4~5時間以内で行ける(2)十分な需要がある(3)施設利用料の面で空港がLCCにとって魅力的か、といった事柄を挙げた。
シンガポールが拠点の「ジェットスター・アジア」が、すでに関西空港から台北(桃園)経由でシンガポールに乗り入れているほか、国内のLCCとしては、関西空港が拠点の「ピーチ・アビエーション」が12年9月から台北(桃園)に乗り入れることが決まっている。