AKB48の選抜総選挙第4回は、多くのメディアを巻き込んで大盛り上がりを見せた。
大手マスコミも例外ではなく、朝日新聞も大きな記事で結果を取り上げた。しかし、記事で紹介されたコメントをAKBメンバーが否定、ファンの投票権購入金額もおかしいのではないか、と話題になっている。
「言ってもいない言葉。戸惑いを隠せない」
2012年6月7日付の朝日新聞朝刊では、総選挙の開票が行われた日本武道館に駆けつけたファンのコメントを紹介している。
53位だった松井咲子さんを推す男性は、11年冬に握手会を訪れた際「いっぱい票を入れるよ」と伝えると笑顔で「破産しないでね」と言われたという。この男性は53万円の貯金をはたいてオークションで約2700票の投票権を購入し、松井さんに投じたそうだ。「参加型イベントに出ると感情移入する。僕が支えなきゃ、と親心みたいな気持ちも芽生える」と話している。
この記事について2ちゃんねるで、「ぼったくり風俗も真っ青だなw」「笑顔で『破産しないでね』なんか怖いんだけどw」「まんまキャバ嬢でクソワロタw」などと書き込まれた。ニュースサイト「ロケットニュース24」もこの記事を取り上げ、「53万円では破産はしないと思うが、一般の感覚からするとかなりの大金である」「中間発表で65位以下だった松井さんを53位にまで押し上げたことに果たして満足しているのだろうか…それとも残念に思っているのだろうか」などと書いた。
しかし騒動になっていることを知った松井さんが7日夜にGoogle+で、
「言ってもいない言葉が取り上げられている。あの記事で初めて知ったことなのでどこまでが本当かわからないけど戸惑いを隠せません。そしてその言ってもいない言葉を信じている方が多いことが、なにより悲しい」
とコメントした。どの記事に対してなのか明言はしていないが、今盛り上がっている松井さん関連の話題は朝日新聞の記事中の「破産しないでね」という言葉なので、おそらく朝日新聞またはロケットニュース24を見て反論していると思われる。
その後、松井さんは「書くか迷いました。でも誤解されたくなかった。AKBが悪く思われるのも苦しい」とコメントした。「破産しないでね」という言葉によって、AKB48全体が「キャバクラ」「風俗」などと揶揄されることに我慢ならなかったようだ。