東京都の石原慎太郎知事が唐突に尖閣諸島の購入計画を披露し、お隣韓国でも警戒感が広がっているようだ。日本と韓国が領有権を主張する竹島(韓国名・独島)についても、韓国のネットユーザーからは「日本が金で買いに来るのではないか」といった声があがっている。
「日本の保守右翼がお金で独島を買うと襲いかかってくるかも知れない」
韓国メディアは、一連の石原発言と中国側の「違法であり、無効」などとする反応を淡々と伝えるものが大半だが、一部では日本側の動きを警戒するものもある。例えば、ニュースサイト「コリアンスピリット」では、本文では事実関係を伝えているが、見出しは「日本『お金で領土を買う』妄言」と批判的だ。
ソウル新聞は4月18日、国際面で、
「韓国と日本のインターネットユーザーは対照的な反応を見せている。日本のネットユーザーの大部分は歓迎する反面、韓国のネットユーザーは『日本の保守右翼がお金で独島を買うと襲いかかってくるかも知れない』として警戒心を示した」
と伝えている。
ニュースサイト「マネートゥデイ」では、韓国のツイッター利用者の声を紹介。それによると、
「日本では『独島も買え』と言うコメントがあったらしい。誰がお前らに売ると言ったのか」
「『金を出せばいい』というエコノミックアニマルらしい立派な考え。そのうち、金を受け取って独島を売ろうという韓国の国会議員も出てくるね」
「『慶尚道で独島を買う』となりそう」
といった内容だ。日本に対する警戒感は隠せない一方で、韓国の政治家を皮肉る声も出ている。
韓国の場合、竹島全体の地価は約7680万円
なお、日本の立場としては、竹島はすでに国有地だ。国有財産台帳には「島根県隠岐郡隠岐の島町竹島官有無番地」と登録されている。
一方の韓国側も国有地だと主張。そのため、竹島の土地の売買はできないが、中央日報によると「『韓国の領土』であることを強調」するために00年から地価を調査・公示している。11年度の竹島全体の地価は、前年度比6.48%増の10億7436万ウォン(約7680万円)だった。特に、船の接岸施設やヘリポート周辺の地価が高かったという。