東日本大震災の義援金を1番集めた新聞社は、全国紙ではなく東海地方を中心とするブロック紙、中日新聞(名古屋市)だった。しかも2位の朝日新聞の2倍以上というぶっちぎりの金額だ。
業界専門紙「新聞情報」が、新聞各社にアンケートした結果だ。なぜ中日がトップなのか。
2位朝日新聞の2倍超、85億8000万円
「新聞情報」の2012年3月7日付紙面によると、アンケートに回答した28社(全国紙3紙、日経新聞、産経新聞含む)のうち、義援金を最も集めた新聞社(と関連事業団)は、中日新聞で85億8000万円だった(2011年12月末現在)。
2位朝日新聞(約33億)の2.6倍近くある金額だ。3位は28億円強の読売新聞、4位はブロック紙、中国新聞で20億円強だった。
どうしてブロック紙である中日新聞に、全国紙を上回る義援金が集まったのだろうか。
「新聞情報」編集部に理由をきいてみると、(1)「(約5000人の犠牲者が出た1959年の)伊勢湾台風で全国から支援が寄せられたお礼をしたいという気持ちが今でも強い」、(2)「部数、閲読者率が高く、読者との結びつきが強い」、の2点を現地担当者は挙げているそうだ。