東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島の東北3県からの転出超過数(転出数から転入数を引いた数)は4万1226人で、41年ぶりに4万人を超えたことがわかった。総務省が住民基本台帳に基づく2011年の人口移動報告を、2012年1月30日に発表した。
このうち福島県は最も多い3万1381人の転出超。福島県の転出超が3万人を上回ったのは48年ぶり。東京電力・福島第一原子力発電所の事故で帰郷できないでいる。また、宮城県は6402人の転出超、岩手県は3443人の転出超だった。
一方、三大都市圏では、東京圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の転入超は約3万人減って、6万2809人となった。千葉県は震災の影響などから、55年ぶりの転出超。
大阪圏(大阪府、兵庫県、京都府、奈良県)は4209人の転入超と、1973年以来38年ぶりに転入超となった。名古屋圏(愛知県、岐阜県、三重県)も3060人と、3年ぶりの転入超となった。震災後の人口の西への移動傾向が鮮明になった。