ニートを「レイブル」呼称変更 大阪府が提唱、どう変わる?

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   働く意思を持って行動しているにもかかわらず、仕事に就けていないニートの若者を、「レイブル」と呼んで応援しよう――。そんな呼びかけを大阪府がはじめた。

   「ニート」ではマイナスの印象が強く働くので、就職活動をしてもなかなか雇ってもらえない。新たな呼称で、まずはマイナスイメージを払拭していこうということらしい。

ニート自身の「やる気」を引き出す

   「レイブル」とは、「レイトブルーマー」の略で「遅咲き」「大器晩成」を意味する。大阪府が取り組んでいる「若者の雇用機会創出を目指す事業」に協力し、人材育成・自立支援を行うNPO法人「トイボックス」や社会的課題の解決に取り組むNPO法人「スマイルスタイル」が、「欧米で頑張っている若者を応援する言葉として使われていて、大器晩成に近い言葉」(トイボックスの栗田拓事務局長)として考え、採用した。

   大阪府はすでに、「レイブル」を広く知ってもらおうとポスターを作成。梅田駅などに貼り出していて、本格的なPR活動に乗り出している。

   ニートの若者(若年無業者)は全国で約63万3000人。そのうち大阪府は東京都に次いで多い、約5万5000人がいる(厚生労働省の2007年就業構造基本調査)。

   しかし、この中にも「働こう」と行動する、前向きな若者もいて、大阪府は「職がなく働いていないことでニートとひと括りにされて、怠け者のイメージをつけられてしまっている若者の就労を支援するのが狙いです。ニートのうち、働く意思のある人、行動を起こしている人たちを『レイブル』に位置付けています」と説明する。

   ハローワークにはなかなか足を運べなくても、地域のサポートセンターや就労を支援しているNPO法人には相談に行くことができる、具体的には「そういった人たちです」(雇用促進室雇用就労支援グループ)という。

   トイボックスの栗田事務局長は、「ニートの中にも、自分はニートではないとの思いを強く持ち、働き口を見つけてリセットしたいと思っている人は多い。当事者にとっても、自分はもっとやれるというモチベーションの向上につながる」と考えている。

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