NHK大河ドラマ「平清盛」の初回視聴率が、大河ドラマ歴代ワースト3の17.3%だったことがビデオリサーチの調べで分かった。前作の、評判が芳しくなかった「江」の初回よりも4.4%下回った。
ネットでこの原因について検証が行われていて、「低視聴率は始めから分かっていた」という意見が多く出ている。
「王家」連呼はNHKがやってはならないこと
初回(2012年1月8日放送)が放送されると、ネット上には「やっぱり『王家』が連呼されている!」などと騒ぎになった。
実は11年8月にNHKホームページに掲載されたドラマ「平清盛」の紹介が間違っている、などと騒ぎになり、NHKに抗議が殺到した。
ドラマに登場する鳥羽天皇、上皇、後白河天皇などの「天皇家」を「王家」と表示し、「この国最強の王になった」などと解説していたからだ。皇室は王家ではないし、皇帝は王よりも位が上。日本の天皇を「王」と呼ぶ韓国などの国も存在するが、それは権威を貶めたいためであり、NHKがやってはいけないことだ、という批判だった。
NHKはこうした批判を受け、「王家」の表示を「朝廷」に変更したが、実際のドラマではそのまま「王家」が使われていた。ネットでは、
「日本の皇室を王家と辱めた番組なんて誰が見るんだよwww」
などと批判が続いた。
NHKは、最近の「平清盛」の番組宣伝でも再び「王家」の表現を使っており、番組開始前から、そのことに対してネットで批判の声が再燃していた。
主役が登場してから論じようという意見も
初回視聴率が歴代ワースト3だったことがわかると、「王家」使用が大きな失点となり、日本の歴史ドラマファンを敵に回していたのだから当然、といった意見が多く出た。
また、「江」が独自の歴史観や、登場人物の奔放な振る舞いが仇となって人気が低迷したことを反省せず、「平清盛」でも「王家」騒動によって似たような展開になると感じた視聴者が観るのを避けたし、大河ドラマ離れをした人が増えたはず、と発言している人もいる。
他の意見では
「世相が暗い時に平家没落みたいな悲劇は見たくもないよ。太閤記みたいな華々しい話じゃないと」
「日本人は基本的に平清盛が嫌いだと思う」
などという意見もある。
とはいっても、初回放送では平清盛の誕生と子供時代の「平太」の生活が描かれただけで、主役の松山ケンイチさんの出演はほとんどなかった。2話以降に松山さんが演じる平清盛が登場し、ドラマの本格展開が行われるため、視聴率は上昇するだろう、と見ている人もいる。