廃止決定で「豚めし」人気急上昇 「やめないで」「なぜだ」と大騒ぎ

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   牛丼チェーン大手の松屋フーズがメニューの「豚めし」を2012年1月9日で廃止すると発表したところ、ネットで「松屋に駆け込んで豚めし食べる!」「やめないでー!」「なぜ、無くなるんだ?」などと大騒ぎになった。

   「豚めしが無くなる前に食べに行こう」などといった呼び掛けもあり、東京新宿にある松屋に行ってみると客席は満席。「豚めし」の注文が多く、店員によると、普段の倍近く売れているという。

牛めし値下げで手間と時間が掛けられなくなる

   「豚めし」(豚丼)は2004年のBSE(牛海綿状脳症)騒動の時に牛丼用の肉が不足したため、大手牛丼チェーン各社が苦肉の策で投入した代用メニュー。タレに肉とタマネギを入れて煮込む牛丼と同じ調理法だ。

   発売当初は、牛丼チェーンの豚丼には違和感があり、馴染みのない味だと不評だったが、徐々に「市民権」を得るようになっていく。それでも牛丼よりはるかに販売シェアが低く、牛肉の流通も平常に戻ったため、本業に徹するとして「すき家」は2009年4月23日で豚丼を廃止。「吉野家」も11年12月にやめ、焼いた豚肉を使った新メニュー「焼味豚丼 十勝仕立て」を投入した。

   豚丼ファンにとって最後の砦となった「松屋」だが、松屋フーズも2012年1月9日に廃止すると5日に発表した。その理由を広報に聞いてみた。

   同社では主力商品の「牛めし」を、例えば並盛で従来より40円安い280円に16日から値下げする。そうなると「牛めし」の注文は増加し、店員の仕事はそちらに多く割かれることになる。人気メニューといっても「豚めし」の販売シェアは低く、また、牛丼と同じだけの手間が掛かる。

「鍋の温度調節といった商品管理に十分時間が掛けられないなど、おいしい豚めしが提供できなくなる可能性があるため、今回の決定になりました」

と説明する。

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