2012年のAKB48注目株 秋元康「僕は指原莉乃押し」

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   AKB48の生みの親、秋元康氏が2012年の「注目株」に指原莉乃さんの名を挙げた。指原さんは2011年、単独で人気バラエティー番組に出演、ドラマの主演が決まるなど躍進ぶりが目覚ましい。

   秋元氏は、指原さんが「ことごとく失敗する」点を逆に評価する。ファンに「がんばっているところ」を見せて共感してもらいやすいのが魅力のようだ。

「見事にダメ、結果を出せないヤツ」

秋元氏が2012年「イチオシ」の指原さん(写真は2011年2月撮影)
秋元氏が2012年「イチオシ」の指原さん(写真は2011年2月撮影)

   秋元氏は2012年1月2日に放送された「新春TV放談2012」(NHK)に出演した。番組では、視聴者アンケートをもとに2011年に活躍した「人気急上昇タレント」のランキングを発表、2位にAKB48が選ばれた。

   2012年のAKBについて秋元氏は、「僕は指原莉乃押しなんですよ」と笑みを浮かべながら語り始めた。その理由が、「いろんなチャンスを与えるけど、ことごとく失敗する。そのヘタレ感に勇気づけられるんです」と、一風変わった内容だ。

   指原さんにとって2011年は当たり年となった。単独でのバラエティー番組出演を果たし、長寿番組「笑っていいとも!」(フジテレビ)のレギュラーにも抜擢された。AKBの「選抜総選挙」では前年の19位から9位へと人気も急上昇で、2012年1月14日からスタートする連続ドラマでは主演を務める。

   絶好調のようだが、秋元氏に言わせると「見事にダメ、結果を出せないヤツ」だという。最もこれこそが指原さんの魅力だと秋元氏は考える。バラエティー番組で「うまくしゃべれませんでした」と泣き言が口をつき、うまくいかない様子を見た視聴者に、「アイツだってがんばっているんだから」という気持ちにさせる、というわけだ。コンサートやテレビ番組収録をそつなくこなすメンバーと比べて、「素」の自分を出しながら存在感を発揮している。

私でもメンバーになれるんじゃないかと思わせる

   実は秋元氏は指原さんに、AKB全体のコンセプトを重ね合わせているのかもしれない。それが垣間見えたのが、番組で少女時代やKARAといった「K-POP」の話題に触れたときだ。秋元氏は素直に「凄い」と評価、時間をかけてオーディションを重ねて大勢をふるいにかけ、最後に残った数人だけがメンバーとして芸能界デビューできる。優れたパフォーマンスに、海外市場を見据えて外国語も習得する。「そのクオリティーには勝てない」と脱帽だ。

   だが、K-POPにはない面白さがAKBにはあると、秋元氏は考える。ここでも指原さんの名前を挙げて、「あれだけ人数がいるんだから、(若い女の子に)『私でも(メンバーに)なれるんじゃないか』と思わせる」。ごく普通の女の子がメンバーに選ばれ、失敗も含めてありのままの姿を出し続ける一方、ファンはアイドルへの階段を上る成長過程を見守る。これを秋元氏は「未完成の面白さ」と表現した。

   これに対してK-POPアーチストは、デビューのときには既に「完成型」の状態だと秋元氏は指摘する。こうなると、明日のアイドルを夢見る若者にとっては「自分にはまねできない」となり、親近感をもちにくい。秋元氏はこの違いに、AKBの勝算を見いだしているようだ。

   J-CASTニュース2010年9月19日のインタビュー記事で秋元氏は、AKBのファンが増えた理由について、普通の女の子がアイドルに育っていく過程を編集なしで見せたドキュメンタリーだから、と語っていた。それを体現している先頭ランナーが指原さん、ということかもしれない。

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