2012年が明けて間もない1月1日未明、オウム真理教の特別手配犯、平田信(まこと)容疑者(46)が警察に出頭した。約17年にわたる逃亡の末、「出頭」という形で逮捕に至った平田容疑者に、ネットなどで「なぜこのタイミングで?」と、疑問の声が相次ぎ、さまざまな憶測を呼んでいる。
年始のお祝いムードを一変させた平田容疑者逮捕劇の顛末はこうだ。
「一区切りつけたかった」
2011年12月31日午後11時50分頃、ダウンジャケットにジーパン、リュックサックを背負った「平田信」を名乗る男が、警視庁丸の内署に出頭した。同庁が指紋を確認したところ平田容疑者と一致し、逮捕監禁致死容疑で逮捕した。年が明けた1月1日未明、オウム真理教による目黒公証役場事務長、仮谷清志さん(当時68歳)の監禁致死の容疑で、平田容疑者の約17年に及ぶ逃亡はついに幕を閉じた。
平田容疑者は、出頭した理由を「時も大分たったので、一区切りつけたかった」と供述したという。
ネットでは、当初こそ「本当に本人か?」「まさか生きていると思わなかった」という驚きの声が上がったものの、やがて「なぜ今になって?」と、出頭のタイミングに話題が集中していく。
「絶対裁判を引き延ばして、何としても麻原の死刑執行を遅らせる作戦だよな」
「最高裁で争ったらすげえグダグダしそう。時間稼ぎ目的か」
など「麻原死刑囚の執行阻止」説がささやかれるようになった。