特別運用は「日本優遇」が目的ではない
実はこの運用は、06年頃からたびたび行われている。試合を中継する民放テレビ局が、より多くCMを入れられるようにするための配慮で、「日本優遇」が目的ではないとされる。だが、06年時点でも、外国チームからは「集中力を保つのに苦労した」といった声があがっていた。
また、共同通信が11月28日に報じたところによると、11月27日18時20分から第3試合(対日本戦)を戦ったエジプトチームが、翌11月28日11時からの第1試合(対エジプト戦)に臨んだことについて「この休養時間の短さでは十分な集中力が保てない」と反発したという。これは、日本戦が全て18時20分スタートに固定されていることが原因だが、放送時間帯への配慮が背景にあるものとみられる。
W杯主催するのは、国際バレーボール連盟(FIVB)。4年に1回開かれるW杯は1977年以降、日本開催が続いており、FIVBの収入の大半が日本のスポンサーによるものとみられる。そのうち、多くを占めるとみられるのが、テレビ放映権料だ。このため、「日本の民放が世界のバレーボール界を潤している」面があるのも事実だ。
なお、日本の今回のW杯の対戦成績は2勝9敗で、12チーム中10位。「ここまでしても勝てないのか」との声もあがっている。