経済産業省所管の日本エネルギー経済研究所は2011年8月31日、原子力と火力の発電コストの試算結果を発表した。
それによると、原子力は1kWhあたり7.2円、火力は10.2円となり、原子力のコストが火力より安くなった。火力発電のコストの74%は燃料コストが占めており、同研究所は「火力発電が高価である理由は原油価格の高騰に伴う燃料費の上昇であることは疑いがない」としている。
福島原発事故による東京電力の損害賠償額を10兆円と仮定し、1965~2010年度までの原子力発電電力量7兆5500億kWhで割ると、平均コストは1kWhあたり1.3円。これを加えても、原子力発電コストは1kWhあたり計8.5円となり、火力のコストを下回った。