日本企業が海外企業を買収するケースが急増している。M&A(企業の合併・買収)助言のレコフによると、2011年8月(26日まで)は円換算ベースで4507億400万円となり、前年同月の約3.7倍に達した。件数ベースでは8月は42件と、同10件増えた。前月比でも10件増だった。外国為替市場で円相場が「超」高値圏にあることが企業の海外展開を後押ししている。
キリンホールディングスがブラジルのビール2位、スキンカリオールの株式の50%強を約2000億円で取得したほか、アサヒグループホールディングスがニュージーランドの酒造大手、インディペンデント・リカーを約1000億円での買収を決め、日本製紙グループ本社は中国の段ボール原紙大手への出資を拡大した。
一方、日本企業同士や海外企業が日本企業を買収するケース(件数ベース)は前年同月比で減少している。