サントリーが輸入販売した韓国焼酎の商品サイトで、日本海の呼称に「東海」を使い、削除、謝罪したことに、今度は韓国の政治団体が激怒、韓国でサントリー製品の不買運動を呼びかけている。
韓国のネットメディアが2011年8月21日付けで報じたところによると、韓国の保守団体、「活貧団」が中心となり、他の韓国市民団体と共同して不買運動を行うのだという。
ロッテ酒類にサントリーへの供給やめるよう要求
サントリーは日本向け韓国焼酎「鏡月グリーン」のサイトで、「韓国/東海(日本海)」と表記、批判を受けて19日に削除した。「広告上の表現で、地名に関する見解を表明するものではありませんでした」とお詫び文も掲載した。
このサントリーの対応について活貧団は「大韓民国の主権を侵害した厚かましい帝国主義的妄言だ」と主張。また、サントリーに鏡月を輸出している韓国のロッテ酒類に対しても、
「売国企業と呼ばれたくなければサントリーへの酒の供給をやめるか、サントリーに東海表記を復活させるよう要求し、これに応じたら供給せよ」
と求めたという。
不買運動は仁川や金浦、済州などの国際空港の免税品店や、都心の百貨店、スーパー、コンビニなどで8月22日から行う。出張や観光などで日本と行き来する人たちに対しても、サントリー製品の不買や、サントリー製品の「不飲」運動を広げていくとしている。
どこまで広がるかは不明
活貧団は竹島問題などで先頭に立って活動している団体だ。国内の不正腐敗追及にも熱心で、不正を働く議員にドジョウを投げつけるなど、韓国では派手なパフォーマンスで知られている。
ただ、2007年の朝鮮日報記事によると韓国国内では、パフォーマンスばかりに執着しているという批判が少なくないほか、韓国警察関係者が「自分の考え、アイディアだけに執着しているので、関心は引いても大衆の支持は得られていない」と証言したという。今回の不買運動も広がる可能性は少ないとみられるが、韓国のネット掲示板には、
「『日本海』表記は朝鮮半島を植民地化してから始まったとテレビで見ました。彼らは侵略的、帝国主義的な根性を捨てることができないんですね」
「江陵で作られる酒なんだから、最低限江陵の前だけでも東海と表記するべきだ。いくら倭人でもそこを日本海とは言わないだろう」
といった書き込みが寄せられていた。