「何でもない日を記念日にしてくれる、それが恋」
ほかの短歌では「『寒いね』と話しかければ『寒いね』と答える人のいるあたたかさ」が好きだという人が多い。また、ある人が「この企画、癒されますね。皆さんの思い出も知ることができていい」と書いているように、書き込みを見ながら癒された、ほっこりしたという感想も出た。彼女の短歌には恋する気持ちを詠んだものが多く、好きな歌と好きな人との思い出が結びつきやすい。昔のことを思い出した人だって、きっといるだろう。
これらを受けて、俵さんは「自分の歌が一人歩きして、いろんな人と出会っている現場を、覗き見した気分です。励まされました」と書いている。そして、「サラダ記念日」を作ったときの気持ちについては、次のように、ツイッターの140文字に込めた。
「何でもない日を記念日にしてくれる、それが恋。そう思ってサラダ記念日の歌を作った。ささやかな日々を記念日で一杯にしてくれる、それが自分にとっての短歌。そう思って歌集のタイトルにした。何でもない日の代表だった七月六日だけど、選んでしまうと特別になる。今日何があるわけでもないのですが。」