大リーグの名門、ロサンゼルス・ドジャースが経営破綻し、その余波が日本人大リーガーを襲っている。多額の未払い金が明らかになったのだ。この前代未聞の出来事は、日本球界の「大リーグ神話」に冷や水を浴びせた。
オーナー夫妻の離婚騒動で泥沼化
ドジャースが日本でいう民事再生法を申請したのは2011年6月27日(現地)のこと。昨年あたりから経営悪化がうわさされ、今年4月に大リーグの監視下に置かれた。
「乱脈経営の結果」
米国のマスメディアはそう見ている。ドジャースはフランク・マッコート氏とその夫人が共同経営者。その二人が離婚することになり、財産分与争いでドジャースが巻き込まれ、泥沼化した。
「マッコートはドジャースの放映権料で事態を収拾しようとしたのだが、土壇場で失敗に終わった」
大リーグ関係者はそう解説する。FOXスポーツと総額30億ドル(約2400億円)でテレビ放映権の契約を進めていたのだが、大リーグのバド・セリグ・コミッショナーが「契約を認めない」との決定を下した。
「契約料がオーナーの私的目的に使われる恐れがある」(コミッショナー)
大リーグは球団の管理責任者に駐日大使を務めたことのあるトーマス・シーファー氏を選んだ。