大型連休以降減り続けていた東日本大震災の被災地ボランティア活動者数が初めて前週を上回った。このまま上昇していくのだろうか。
2011年6月14日に全国社会福祉協議会が発表した集計によれば、岩手・宮城・福島3県の各市町村に設置された災害ボランティアセンターを経由して活動したボランティアの合計は、6月6日~12日で2万8500人となり、前週の2万5600人を上回った。これは大型連休以降では初めてのこと。
岩手県社会福祉協議会の担当者は、「どんどん増えている印象はないが、ボランティアバスを出したり、積極的に情報発信したりしているのが功を奏しているのであればよいが」と期待感を示した。
一方、宮城県災害ボランティアセンターの担当者は、「依然、平日は2000人以下のままですし、増えているとは感じません」と話す。5月30日は台風2号の影響で作業ができず202人。天候などさまざまな要因で増減があり、週ごとの集計だけでは判断できないとの見方だ。
3県の合計では前週を上回ったが、福島県だけは前週の5000人から4900人と微減しており、全体的な傾向としてボランティア数が上昇に転じたと見るのはまだ早いようだ。ピーク時の5月2日~8日の3県合計5万3600人に比べれば現状は半分程度。ボランティアの不足は続いている。