海産物腐敗でハエが被災地に大量発生 夏に向け感染症情報センターが注意喚起

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   夏が近づくにつれ、東日本大震災の被災地での衛生環境の悪化が懸念されている。特に今後問題となりそうなのが、ハエや蚊の大量発生だ。特に今回の震災では、津波で沿岸の漁港などが多大な被害を受けており、魚介類の腐敗による影響が広がっている。ハエや蚊の大量発生は感染症のリスクを高めることから、専門機関では、生ゴミの処理などを徹底することを呼びかけている。

   今回の震災では津波で地表にあった多くの構造物が押し流された。現時点で、青森、岩手、宮城、福島の4県で、津波により浸水した述べ面積は約400平方キロメートルにのぼることが明らかになっている。さらに特徴的なのは、津波で多くの漁港が被害を受けたことだ。

大量の魚介類が内陸部に流される

   その結果、多くの冷凍貯蔵施設が破壊され、大量の魚介類が内陸部に流されたり、冷凍庫の中で腐ったりしている。これら腐った魚介類をエサにするハエが大量に発生し、5月中旬から問題が深刻化しつつあるという。

   これを受けて、国立感染症研究所の感染症情報センターでは、2011年6月2日、注意を喚起する文書を発表している。それによると、今回の災害で大量に発生しているのは、「クロバエ」と呼ばれる種類だ。

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