カキやワカメ「復活」なるか 苦闘続く被災地の養殖業

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三陸ワカメを徳島が救う

   ワカメの養殖も大きな痛手を負った。岩手県と宮城県で採れるワカメは「三陸ワカメ」として評判が高く、生産量も両県で全国1、2位を占める。だがカキ同様、津波で多くの養殖場の施設が壊されたうえ、場所によっては海中に沈んでいる大量のがれきが今も養殖の再開を阻んでいる模様だ。

   このため、ワカメの生産量で宮城に次いで3位の徳島県が、三陸ワカメの再興に一役買う。徳島県の養殖業者が、ワカメの種苗を増産して宮城県に出荷し、同地で養殖できる態勢をつくる手助けをするのだ。早ければ今秋のワカメ養殖再開を目指しているという。

   各地からの支援とともに、「地元」でも水産業復活に向けて動いている。宮城県漁協は2011年4月28日、漁業の協業化を推進する方針を明らかにした。国の財政的な支援を受けるため、失われた漁船や養殖設備を共用とすることを念頭に、漁業関係者間で組織的に漁や養殖を手掛けることで当地の水産業の早期再建を目指す。

   今も課題山積ではあるが、高品質の「三陸名物」の水産物が徐々に再生に向けて動き出した。

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