国の天然記念物「塩竃桜」で知られる宮城県の塩釜神社(塩釜市)で4月24日、氏子祭「花まつり」が開かれた。地元メディアによると、満開の桜の下で約50人の氏子が大神輿を担いで練り歩く勇壮な姿に、市民らから大きな拍手がわいた。今年は市内巡行と表坂202段の上り下りは中止された。
陸奥の国の一宮、全国の塩釜(塩竃)神社の総本社。花まつりは豊作祈願のため、1778年に始まったといわれる。
神社の氏子祭は、帆手祭(3月10日)と、この花まつり、みなと祭(7月の海の日)の3回。帆手祭の翌日に震災があり、多くの氏子が被災した。
氏子祭の小島邦雄・祭典委員長も、専務を務める小島蒲鉾(おじまかまぼこ)店が津波で被災。自身も腰まで水に漬かりながら、難を逃れた。蒲鉾店は26日に営業を再開する。
小島委員長は「7月のみなと祭は市内渡御を行い、塩釜が復興した姿を見せたい」と意欲を語った。