使い捨ての「放射線測定カード」が売れているという。ネットで検索すると、ショップによっては売り切れていて入荷が4月中旬から下旬というものもある。「お一人様10枚まで」と枚数制限しているところもある。
福島第一原発事故以降、ガイガーカウンター(放射線測定器)が売れていると話題になったが、このカードは4000円程と買いやすく、自分の被ばく度がわかることが人気の秘密らしい。
「だって放射能は怖いじゃないですか」
東京秋葉原にある電子関連の雑貨ショップをのぞいてみると、米国製の「RAD Triage」と書かれたカードが冷蔵ボックスに入れられ販売されていた。価格は税込み3980円。購入した都内在住の男性サラリーマンに話を聞くと
「ガイガーカウンターは大げさだが、これは手軽。だって放射能は怖いじゃないですか」
と話した。
この「RAD Triage」というカードはどんなものか、説明書を読んでみると、ポケットや財布に入れて持ち歩く放射線測定器で、自分が立っている場所の放射線濃度を測る、というよりも、例えば3か月くらい持ち歩き、自分がどれくらい被ばくしたかを知るという使い方が一般的。カードに付けられたセンサー部分の色が、ガンマ線、X線、β放射線などに反応して変化し、その変色具合によって被ばく量が判断できる。大きさはクレジットカードくらいで、約20mSvから反応し、計測積算線量は20~10,000mSvとなっている。
ガイガーカウンターよりも実用的
「RAD Triage」の販売代理店ステラ・ホールディングスの嶋瀬宏社長に話を聞くと、同社が販売を始めたのは1週間ほど前のことで、ほとんど宣伝しなかったにもかかわらず翌日に100枚売れ、これまでに数百枚売れているという。ガイガーカウンターが安い物でも数万円することに対し、4000円程度で買えること、また、その場所がどれくらい被ばくしているかを調べるガイガーカウンターに比べ、自分自身の被ばく度を知ることができる「実用的」な製品であることが人気の要因ではないか、とし
「原発事故以降に放射能に関する様々な情報が飛び交っていますが、このカードを使うことによって不安を取り除きたい、そんな方々が購入しているのだと思います」
そう嶋瀬社長は話している。