時限立法による増税が急浮上 菅首相の「否定」は本物か

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   東北関東大震災を受け、時限立法による増税議論が急浮上している。自民党の谷垣禎一総裁が菅直人首相に示唆する形で提案した。菅首相はとりあえず「否定」してみせたが、元々増税論者の菅氏なだけに、提案に乗っかる可能性が指摘されている。

   菅首相は2011年3月13日夜の会合で、谷垣総裁の増税提案に関連して、「震災の復興をやっていこうという話に賛意は示した」「増税が必要だと言ったわけではない」と話した。この発言を受け、「首相が復興支援目的の増税を否定」と報じたマスコミもある。

「現時点では、あらゆる可能性を否定できない」

   菅首相は3月13日、与野党党首と個別会談を開いた。谷垣総裁は、「(復興には)膨大な財源が必要だ」「国債発行だけで賄えるのか」と被災地復興の財源とするための増税の可能性も含む時限的な立法措置について検討を促した。13日夜の首相発言はこの提案を受けたものだ。

   一方、枝野幸男官房長官は、菅首相とは異なり「否定」はしなかった。枝野長官は13日、菅首相と谷垣総裁の間で増税を含む時限立法の話が出たことについて、「現時点では、あらゆる可能性を否定できない」と含みを残した。

   記者から、増税の可能性を検討しているのかと聞かれると、枝野長官は「検討に入るまだ前の段階だ」と答えつつ、「あらゆる可能性を今、否定することはできない」と増税論を「否定せず」の考えを繰り返した。

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