東北沖で発生した「東日本巨大地震」の影響で、東京電力は2011年3月12日、電力供給が不足して一部地域で停電になる恐れがあると発表した。これにこたえて、インターネット上では12日、節電への呼びかけが相次いだ。
当初東電は、12日の午後6~7時には電力需要が3800万キロワットとピークを迎えるのに対して、供給力は3700万キロワットで、大変厳しい状態としていた。そこでツイッターを中心に、「節電しよう」と呼びかけるユーザーが続出。この「運動」は「ヤシマ作戦」と名づけられた。ヤシマ作戦とは、人気アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」で、長距離射撃で敵を倒すため日本中から電力を集めて実行された作戦。ツイッターでは「yashima」などのハッシュタグも作られ、大勢が節電に関して投稿した。
「ヤシマ作戦」が功を奏したのかは不明だが、12日のピーク時の電力需要は供給力を下回り、停電は避けられた。また13日は当初、電力を供給する地域で順番に停電を実施する「輪番」を東電は想定していたが、これも回避できる見通しだと発表した。とはいえ、週明け後も電力は余裕のない状態が続くため、東電でもいっそうの節電を求めている。