三重県四日市市のスーパーで68歳の男性が警官に取り押さえられた後に急死した。男性は財布を巡ってもみあい、若い女性から「泥棒!」と叫ばれた。ところが、財布は男性のものだった。この「事件」が不起訴に終わったのをきっかけに、女性が泥棒なのではないか、警察の責任が問われないのはおかしい、といった声がネット上にあふれている。
2004年2月17日に起きたこの事件では、若い女性が「泥棒!」と叫んだのがきっかけだった。
94キロの警官が20分押さえつける
当時68歳の男性は、2011年3月4日になって津地検四日市支部が公訴時効だとして不起訴にしたが、2人がもみあっていたのは男性の財布を巡ってと説明したと報じられた。
同支部は、女性が叫んだ以外に証拠はないともしたため、2ちゃんねるなどでは、財布を盗もうとした女性が男性に見つかり、逃げようとして窃盗未遂の罪をなすりつけたのではないかといった疑問がくすぶっている。女性は2歳ぐらいの子どもを抱いていたが、「子連れなのも警戒心解くための常套手段ではないか」との指摘も出ている。
当時の報道などによると、男性はジャスコ四日市尾平店で、飼っていたハムスターの餌を買うなどして、両手に買い物袋を持つほどになった。その後、ATMコーナーで年金を下ろし、電気代などが引き落とされる別の口座へ預けようとして事件は起きた。
防犯カメラの映像によると、男性の背後に女性が現れ、男性の体を触るしぐさをした後、いきなり男性の胸をつかみ、叫びながら男性ともみあい始めたというのだ。買い物客らに捕まった男性は、万引き事件で店内にいた四日市南署員2人に制圧され、うち94キロも体重がある1人がうつぶせの男性に馬乗りになって、約20分間も押さえつけた。男性は嘔吐して意識不明になり、翌日に高度のストレスによる高血圧性心不全で亡くなっている。