携帯電話会社のサービスの一部がシステムメンテナンス作業などで一時的に使えなくなることは珍しくない。だが、ソフトバンクモバイルが行っているメンテナンス作業をめぐり、ネット上で波紋が広がっている。通常のメンテナンスであれば、影響を受ける地域や、影響を受けるサービスの内容は限定的だが、今回のメンテナンスは全国規模で行われ、通話が途切れるなど影響が大きいことから、ネット上では「ありえない内容」などと批判的な声もあがっている。
通常、通信会社では週に1回程度、深夜に情報システムの「定期メンテナンス」を行い、その時間帯は契約内容の変更ができなくなるなど、一部の機能が制限されることがある。そして、この時間帯に、情報システムの改修や機能拡張が行われることが一般的だ。それ以外にも、通信設備の工事で一時的にサービスが中断されることがあるが、影響を受ける地域は、きわめて限定されたものだ。
深夜に電話が切れたりする影響
ところが、ソフトバンクモバイルがウェブサイトで公表している「工事のお知らせ」によると、1月18日から断続的に行っているメンテナンスは、全国的に、場合によっては通話が切断され、ウェブやメールが使えなくなるという、きわめて影響が大きいものだ。
例えば、ウェブサイトの情報によると、1月18日の1時から6時の時間帯には、約10分間にわたって、全てのサービスが利用できなくなったほか、2時から6時にかけては、メールサービスが遅延するなどした。また、1月20日の2時から6時にかけては、ウェブやメールが使用できないという影響もあった。
今後についても、1月21日0時から6時にかけて、通話サービスが一時的に切断される可能性がある。ウェブの使用に影響があるメンテナンスはさらに多く、1月24日の2時から4時にかけて、スマートフォンのウェブサービスが一時的に停止する可能性があるほか、1月25日の2時から6時は、パケット通信サービスが一時的に使えなくなる。1月26日未明と27日未明にも、同様の影響があるとされている。
理由は「ソフトウェアのバージョンアップ」
メンテナンスとしては異例の規模なだけに、ツイッター上では
「これ、ひどいな」
「全サービス停止とかあり得ない内容」
といった声が続出。困惑している利用者も多いようだ。
ソフトバンクモバイル広報部では、現在公表されているメンテナンス情報は複数の要因があり、ひとつの作業案件をきっかけに発生したものだとは一概には言えないと説明。メンテナンスの影響については
「メンテナンス作業中に機器の再起動が必要になるため、寸断のようなものが発生する。ずっと使えないということではありません」
と釈明しているものの、メンテナンスの理由は、「ソフトウェアのバージョンアップ」と説明するにとどまった。