外務省「共同防衛の安保条約が当てはまる」
尖閣諸島にもし不測の事態があったときには、本当に米軍が参戦してくるのか。
この点について、外務省日米安全保障条約課の主席事務官は、尖閣は日本固有の領土だとして、安保条約の第5条が適用されるとの見方を示した。
ただし、日本の防衛である以上、自衛隊が第一義的にその責任を持つと言う。
「戦ってみて、日本だけでは対応できないときに、米軍が加わることがあるということです。米軍が最初から参戦するケースもありますが、状況と場合によります」
それは、尖閣ばかりではなく、国内のどこでも同じことだという。アメリカの議会は、参戦について議論することはあっても、戦争権限法から大統領が参戦を決めるとしている。
中国が尖閣を実効支配すれば、米軍は動けないとの指摘もある。これについて、主席事務官は、「中国が実力行使に出たとすれば、不法占拠になります。これは、国際法上に権限が認められている実効支配とは違います」と反論する。
アメリカが領有権に不干渉とすると、中国が尖閣を占拠しても米軍が動かないことはないのか。
この点については、「それは明確に条約違反になります。クリントン国務長官も確認しており、そうしたことはないと考えています」と話している。