森永卓郎のタバコ値上げ防衛策 「一生分買って冷凍保存」は可能か

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

   過去最高となるタバコ値上げに、買いだめ需要がピークになっている。30万円分買ったとか、200カートン購入などという話がネットで飛び交う中で、経済アナリストの森永卓郎さんは「一生分を買って冷凍保存する」ことを考えているそうだ。本当に冷凍や冷蔵保存をすれば賞味期限が延びるのだろうか。

   今回の2010年10月1日の値上げでは、現在300円の「マイルドセブン」が410円に。同じく300円の「セブンスター」が440円になる。過去最大の値上げとされ、毎日1箱吸う人ならば年に約4万円の支出増になる。このため、買いだめ需要が発生し、日本たばこ産業(JT)は約1ヵ月分の120億本を増産している。

タバコ200カートン買って行くお爺さんもいた

   JT広報によればタバコの駆け込み需要は2010年8月から始まり、毎月前年比で5%減少していたタバコの販売が8月は2%増えた。9月は26日からの週が最大のピークになりそうで、「欠品が出ないように増産を行っている最中」という。

   新聞、テレビはタバコの売れ行きの凄まじさを連日のように報道。NHKは9月23日のニュースで、JTは9月の販売量が例年の2倍近くに増えると見込んでいる、と報道。東京・大田区のたばこ店は売上げが例年の3倍になり、タバコ100カートン・30万円分を一度に購入した人の例を紹介した。

「25年間、店をやっているが、こんなにたばこが売れるのは初めて」

という店主の驚きを伝えている。

   金沢市のスーパーでは2009年9月は一日当たり10カートンに満たない売上げだったが、今年は200カートン売れる日もあると、北国新聞が9月21日付けの記事で紹介。ネットでも買いだめをしているという書き込みが随所にあり、

「多摩地区のタバコ屋だけど、うちの店でキャスター200カートン買ったジーさんいるぞ」

などという話も出ている。

冷凍すると、解凍後にぱさぱさに

   ただしタバコには賞味期限がある。JT広報によると製造してから10ヵ月。買いだめしすぎれば美味しく吸えなくなる心配もあるのだ。

   経済アナリストの森永卓郎さんは今回のタバコ値上げに対する持論を9月23日付けの西日本新聞などで展開している。森永さんは1日に2箱吸っていて、値上げを前に1000箱を買いだめした。禁煙する気はないし、今後、さらに値上げとなってもやめるつもりはない。仮に1000円になったとしても、

「その前に一生分を買い込んで倉庫で冷凍保存する」

のだそうだ。

   確かにタバコは生鮮品のため冷蔵や冷凍保存をすれば賞味期限が延びるような気もする。今回の値上げでも買いだめした分を冷蔵庫などに入れて長持ちさせる、という人もいるが大丈夫なのだろうか。

   JT広報によれば、冷蔵や冷凍で賞味期限が延びるかどうかの実験はしていないが、「おすすめはしていません」ということだった。

   このあたりの事情を、あるタバコ専門店の店主に聞くと、「紙巻きタバコの冷凍や、冷蔵庫での保存はやめた方がいい」という。タバコには水分が含まれていて、冷蔵すれば凍る。解凍する際に水分が蒸発、タバコがパサパサになってしまうそうだ。冷蔵庫も内部が乾燥しているためタバコの水分が抜けて美味しくなくなってしまう、と説明する。

「20度くらいの温度で、あまり湿気がなく直射日光が当たらない場所に保管するのがベストです」

   タバコの賞味期限を長引かせるのは結構難しいようだ。

姉妹サイト