サムソンが日本メーカーを圧倒したのと同じ構造
朝鮮日報は「少女時代」や「KARA」が日本に進出し、大活躍している様子を連日のように伝えている。2010年9月12日の同紙電子版には日本と韓国のアイドルグループの分析が掲載された。
韓国のグループがダンスや歌の実力で日本を上回っているのは、デビューまで3年から6年、レッスン期間を設けるためで、日本の6カ月から1年程度を遙かに上回っている、としている。また、「AKB48」のように、まずはデビューさせ、ステージで「実戦」を重ねさせるなど、日本の芸能プロダクションは、「誰でもアイドルになれる」というのが一般的で、これが実力差が出る原因だと分析した。
芸能評論家の肥留間正明さんは、日本のアイドルグループが厳しいレッスンをしていない、というのは誤りだと指摘する。ただし、「少女時代」を見ると、「日本のアイドルは何をやっているのか」とレベルの違いを感じてしまうのは仕方のないことだ、と打ち明ける。同じレッスンを受けたとしても、素質の違い、目標、ハングリー精神で結果は自ずと出てしまう、というのだ。
「日本の場合、アイドルを粗製濫造し、何かのオプションを付けて売り出すが、韓国は芸能を振興する国策もあり、大勢の中からずば抜けた才能を選りすぐる」
「韓流」の第一の黒船がペ・ヨンジュンとすれば、第二は「東方神起」、そして第三は「少女時代」。共通するのは日本の芸能人に比べ大柄で、才能に恵まれ、努力もし、学歴も高い。韓国のサムソンが家電でパナソニックやソニーを大きく引き離したような現象が芸能界でも起きつつある。
「韓国だけでなく中国からも日本進出が始まり、このままでは日本の芸能界は浸食されてしまう。日本も他国を見習い、迎え撃つと共に、渡辺謙のように世界に通用する人材の育成を早急に図らなければならない」
比留間さんはこう訴えている。