北海道にある公園の水飲み場の蛇口を、男が大きな石で叩き壊す様子が動画投稿サイトにアップされ、犯人が北広島市の中学生だったことがわかった。中学生は自分の顔を隠さずに撮影していたため、すぐに身元が特定された。
問題の動画は2010年8月26日頃からネットで話題になっていた。携帯電話で撮影されたと思われる画像はあまり鮮明でないこともあり、当初犯人は20代から30代の男だと考えられていた。
カメラに向かってピースサイン
「ユーチューブ」に投稿された問題の動画では、大きな石を両手に持った男が公園にある噴水型の水飲み場の前に立ち、蛇口を何度も叩いて壊していた。蛇口は折れ曲がり、すっぽり外れて水が噴き出した。男は終始笑いを見せ、カメラに向かってピースサインを出したりもした。
動画には男の顔と全身が映っていたため、ネットで犯人捜しが始まり、8月27日には北広島市の中学生2人の犯行であることが特定された。実名と所属の中学校名、所属している少年野球チームなどの情報もさらされた。
また、この動画以外に、中学生が学校の体育館の窓ガラスを壊す動画や、家の呼び出し音を鳴らし逃げる「ピンポンダッシュ」の動画も投稿していたのではないかという疑惑も浮上した。少年が所属している少年野球チームのホームページの掲示板には批判の書き込みが殺到し「炎上」、ホームページ全体が閉鎖された。
犯罪行為も、動画の投稿も「知識が十分ではなかった」
中学生が通っているとされる中学校に問い合わせたところ、蛇口を壊し「ユーチューブ」にアップしたのは同校の生徒であると教頭が認めた。生徒と親を呼び出し厳しく注意したという。なぜこのような行為をしたのかについて教頭は、
「この生徒はこうした事が犯罪だという意識も、知識も十分ではなかった」
とだけ説明した。
「今回は誰が壊したかはっきりしているため被害届を出します。その後どうなるかは警察の判断になります」
と市の担当者は話している。