日本銀行に勤める職員の2009年度の平均年収が、42歳平均で804万1000円であることがわかった。前年度に比べて1%カットの水準だ。白川方明総裁の年間報酬額は同2.4%減の3492万円だった。
一方、日銀の09年度の決算によると、一般企業の最終利益にあたる当期剰余金は前年度比22.3%増の3489億円で、これを国庫に納付した。営利目的でない「銀行の中の銀行」とはいえ、儲かっていても職員の給与は上がらない。民間銀行の最大手、三菱UFJフィナンシャルグループの行員の平均年収は40.0歳平均で1084万6000円。永易克典社長の報酬は1億1100万円と、大きな開きがある。
管理職になれば「1000万円プレーヤー」
「高給取り」のイメージがある日銀職員の給与だが、日銀法では「社会一般の情勢に適合したものになるよう」に定めている。
日銀によると、2009年度の職員の年収は804万1000円(平均年齢42歳)で、支給の対象者は4102人だった。ひと昔前までは大手都市銀行並みに、40歳で「1000万円プレーヤー」がぞろぞろいたとされるが、現在は参事役と企画役といわれる管理職がそれにあたる。
ある日銀OBは、「周囲が思っているほど高くない」と素っ気ない。昔から「大手都銀並み」といわれたが、それもウワサの域を脱しない。「給与総額は予算で決まるし、部署や働き方によっても変わってくる。よくわからないのがホントのところ」と話す。
日銀は「給与は基本的に、日銀の収益から捻出しています。それをもとに主要民間金融機関と主要民間企業の給与などの実情を勘案して水準を決めています」(政策広報課)と説明。これが、予算(全体の支給額)に反映されている。
支給総額は年1回、毎年10月に改定され、そこでの改定分を7月と11月の賞与の支給額で調整している。