「兄弟ゲンカ」の一澤帆布 4男が新店オープン

   京都市東山区にある休業中の老舗かばん店「一澤帆布工業」の元取締役、一澤喜久夫氏(58)が2010年7月7日、同区内に同様のかばん店「帆布カバン・●一澤(きいちざわ)」(●は「七」を3つ重ねた字)をオープンした。

   一澤帆布工業では、01年に3代目会長の一澤信夫氏が死去した後、3男の信三郎氏(61)夫妻と、長男の信太郎氏(64)・4男の喜久夫氏とが経営権を巡って対立。09年6月、信太郎氏ら側が主張する信夫氏の遺言状が無効であることが確定し、経営は信三郎氏夫妻に渡った。また、同年7月に同店は休業となっていた。

   「●一澤」は、一澤帆布工業や信三郎氏が06年にオープンした「一澤信三郎帆布」のすぐ近くに位置し、一澤帆布工業と同様に「帆布」と呼ばれる厚手の布でできたかばんなどを扱う。

   同店ウェブサイトには、喜久夫氏の「父信夫の『しょうむないもんはつくりなや』を守り、チャラチャラしたものではなく丈夫で長持ちをモットーに、ボチボチやっていく所存です」という挨拶文が掲載されている。

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