店の棚から消えた「排卵日検査薬」 メーカーに問い合わせ殺到

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   改正薬事法が施行され、妊娠を望む女性が使う「排卵日検査薬」が薬剤師のいる調剤薬局でしか買えなくなった。そのせいで、取扱店が減って棚からも姿を消してしまった。また、店で買うのが恥ずかしいので通販サイトでこっそり買っていた女性は困惑し、メーカーには今でも取扱店の問い合わせが相次いでいる。

   排卵日検査薬とは排卵日を特定し、妊娠しやすいタイミングを計るもの。検査薬に尿をかけて「陽性」になったら検査時刻から36時間以内に排卵が起こると予測され、もっとも妊娠しやすい性交時期と言われている。不妊症に悩んでいる女性のほかに、子どもを計画的に授かりたいという女性が積極的に使う。

堂々と買うのは恥ずかしいという女性は多い

ロート製薬、排卵日検査薬サイト
ロート製薬、排卵日検査薬サイト

   とはいえ堂々と買うのは恥ずかしいという女性は多く、その点、ネット通販は大助かりだった。ところが2009年6月に施行された改正薬事法で、医療用医薬品に分類されている排卵日検査薬は病院や調剤薬局、調剤が可能なドラッグストアでしか取り扱えなくなった。しかも、従来のように棚に置くことができなくなり、気軽に商品を買える機会もなくなった。

「先日流産をして少し間を開けて可能な時期になったらすぐにでも赤ちゃんが欲しいので基礎体温と排卵日検査薬を併用したいのですが どこの薬局に行っても排卵日検査薬が売ってません。大きいドラッグストア6件ほど回りましたが・・・」

   こんな相談が「Yahoo!知恵袋」に2009年11月に書き込まれた。薬事法改正から半年近く経っても変更を知らない人はいるようだ。

   排卵日検査薬のメーカーには「どこで売っているのか」といった問い合わせが今でも相次いでいる。

   08年度の排卵日検査薬の市場規模は20億円で、およそ半分のシェアを占めるのはロート製薬。同社が用意した専用の電話番号には、09年6月から10月までの5カ月間で1000件も問い合わせがあり、今でも多いという。

   広報担当者は、

「医療用医薬品で広告宣伝ができないために知らない女性も多く、さらに薬事法改正により取扱店が減って棚からも姿を消してしまいましたので、知る人ぞ知る検査薬となっています。しかし近くに店がなくて遠くまで買いに行くというお客さまもいるほどで、ニーズのある商品なんです。もっと多くの女性に伝えていけたらいいのですが・・・」

と話している。

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