愛子さまが男子児童らから迷惑行為を受けたとされ、学習院初等科はどうなっているのか論議になっている。行為については、宮内庁側は「乱暴」を主張したが、学習院側は否定している。お受験人気校でも、「学級崩壊」まがいの事例はあるものなのか。
この騒ぎで、学習院には、一般の人から150件もの意見が相次いでいる。「男子児童はけしからん」「学校の対策が手ぬるい」といった声が多く、批判が8割も占めるという。
宮内庁側が定例会見で明かすという異例の展開
今回の問題は、宮内庁が2010年3月5日、定例会見で明かすという異例の展開で始まった。それによると、皇太子ご夫妻の長女、敬宮愛子さま(8)は、同じ2学年の複数の男子児童から「乱暴」を受けていたというのだ。その具体的内容は明かさなかったが、ご夫妻のスポークスマンとして親の不信感を代弁していたと言える。
これに対して、学習院側も同日、異例の会見で釈明した。報道によると、09年7月から複数の男子児童がカバンを投げ上げたり、廊下を走ったりして、愛子さまにも迷惑がかかっていた。しかし、愛子さまへの乱暴はなかったとしており、児童らに注意などした結果、11月にはこうした迷惑行為もなくなったという。
愛子さまは、10年3月3日から不登校になり、8日になって雅子さまの付き添いでようやく登校を始めた。そこまで、学校が荒れていたのか。
学習院では、会見で、男子児童が猛スピードで走ってきたため、愛子さまは当時のことを思い出してショックを受けたのではと説明した。さらに、広報課長は、取材に対し、次のように話した。
「定義の問題もあると思いますが、こちらとしては学級崩壊があったとは認識しておりません。一般の人から『気にしないで頑張れ』『宮内庁の発表には違和感がある』との意見もいただいています。今回の件で、保護者からの反応も特にありません」
関係者「犯人捜しはよくない」
学習院初等科については、お受験に詳しい学習塾関係者によると、共学の私立小学校では、ダントツ人気の慶応幼稚舎は別として、青山学院初等部などと並ぶ人気校だという。
学習院では否定しているが、そんなお受験人気校でも、学級崩壊はありうるのか。この塾関係者は、こう言う。
「確かに、お受験できつくやり過ぎて、入学してタガが緩むという話はあります。しかし、それも走り回って先生に飛びつく程度です。難関校だけに、しつけを身につけて入ってくる子も多く、学級崩壊や不登校は少ないと聞きますよ。また、小学校1、2年生なら、お受験校であっても、男の子が走り回らないような学校はないと思います。これが5、6年生なら話は別ですが、学級崩壊と言えるのでしょうか」
また、愛子さまのケースについても疑問を呈す。
「発表の仕方に、問題があると思います。たかが10歳に満たない1、2年生の子どもに、犯人捜しはよくありません。児童同士のいたずらだと思いますし、初等科の父兄から話を聞くと、発表とは逆の情報もあるんですよ。騒ぎすぎだと思いますね」
なお、学習院の広報課長は、迷惑行為を起こした男子児童のことなどについて、こう話す。
「教育機関ですので、退学処分にはしません。行為について注意して、ないようにしたということです。愛子さまについては、原因は特にないと考えています」