大手出版社100億円超の赤字? 人気漫画家が内情を暴露 

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   70誌のうち60誌以上が赤字――。人気漫画家の佐藤秀峰さんが、自らのブログで、こんな「大手出版社」の苦境を明らかにした。2010年は100億円以上の赤字を出すうわさがあるというのだ。どの出版社のことなのか…。

   「ブラックジャックによろしく」で知られる佐藤秀峰さんは、ネット上で漫画販売を始めている。この試みについて、自らのブログで2010年1月13日、読者からの賛否両論はあると明かした。しかし、「紙媒体はもうダメだ」という認識では一致していたというのだ。

出版社「どこの社だかは分かりません」

ブログで出版社の内情を暴露
ブログで出版社の内情を暴露

   そのうえで、佐藤さんは、ダメな例として、ある大手出版社を取り上げた。2009年に数十億円の赤字を出したこの出版社は、佐藤さんによると、なんと約70誌中60誌以上が赤字。メジャーな雑誌ですら、年間10~15億円の赤字を出しているという。

   そして、出版業界では、2010年に100億円以上の赤字を出すといううわさが流れていると書き込んでいる。

   この出版社は、書籍の売り上げトップ10をすべて漫画の単行本が占めており、漫画が大きな収入源という。ところが、トップ10のうち3つが2010年に連載を終え、それに替わるヒット作もないとして、暗い未来を暗示している。

   この出版社名は、ブログには書かれていない。どこなのか。

   内容からすると、09年にそれぞれ63億円、76億円の赤字が分かった小学館、講談社が挙げられる。

   そこで小学館に取材すると、広報室では、「どこの社だかは分かりません」と言う。2010年2月期まで1年間の業績は、5月末の株主総会で発表するというが、現時点では何とも言えないとする。雑誌は約60あるが、個別の収支状況は発表していないという。トップ10すべてが漫画ということはないともしている。

   佐藤さんは、同社の「ビッグコミックスピリッツ」に連載している。これに対し、広報室では、「ブログは、極めて個人的なもので、公に公刊されたものではありませんので、お答えしないことにしています。ご自分の思いをそれぞれお書きになることについて、いちいち見解を説明する必要はないと思っています」としている。

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