生命保険大手の日本生命は、2009年10月18日の朝日新聞が報じた「保有株式の1兆円規模の売却」について、これを否定した。「長期運用の方針に変わりなく、決まっていることはない」と、同社広報部は話した。
ただ、保有株式の削減などによるリスク軽減策は、経営の健全化に向けて保険会社が抱える課題の一つ。株式の名義をいったん信託銀行に移す「管理信託」の手法は、株式売却時に一度に多くの株式が市場に流通しないため、株価の下落を軽減できる手法として活用を検討していく。
日本生命は国内最大級の機関投資家。09年3月現在、国内株式は約5兆5000億円でそのうちの1兆円分を売却するとなると、株価の下落など市場への影響が心配される。