ビデオカメラも内蔵した新型の「iPod nano」。しかし、シャッター音がないことなどから、盗撮に使われるのではとネット上で指摘されていた。そして、早くも神戸で盗撮犯が捕まり、話題になっている。
靴ひも下のベロ2枚に挟んで盗撮!
指の長さほどの新型iPod nano
「スニーカーで、靴ひもの下にベロがありますよね。犯行に使われたのは、そのベロが2枚あるタイプのものなんですよ」
神戸市内で2009年9月23日、新型iPod nanoを使って盗撮していた会社員の男(30)が兵庫県警に同県迷惑防止条例違反の現行犯で逮捕された。県警生田署の副署長は、その凝った犯行手口をこう明かす。
調べによると、この男は、iPod nanoをこのベロの間に差し込み、ビデオカメラの3ミリレンズで映るように、上のベロに小さな穴を開けて犯行に及んでいた。
しかも、iPodの長い録画時間を利用して、自宅を出るときに録画状態にセット。さらに、録画が解除されないように、ロック機能を使っていた。これで、準備は万端だったというわけだ。
男はこの日、JR三ノ宮駅の構内をウロウロしていて、パトロール中の鉄道警察隊員の目に留まった。「右足をごっつう気にしていて、歩き方がおかしかった」(生田署副署長)。挙動不審だとして、様子を見ていたら、ミニスカートをはいている女性の近くに寄る姿を確認した。
さらに、駅から出たところを追尾すると、三宮センター街で100円ショップや電器店に入店。ところが、何かを買う雰囲気はなく、ますます疑いが濃厚に。そして、書店内で午後3時40分ごろ、女子高校生(18)のスカート内を盗撮しているところを取り押さえられた。録画は70分間にわたっていた。
男は、立ち読みしていた女子高校生に、左ななめ横50センチまで接近。右足を右ななめ方向に持ち上げながら靴のかかとを上げて、ビデオカメラの角度を調整していた。その間、本を手に取ってめくるふりをしていたという。