民主党推薦で初当選した奈良市の仲川げん市長(33)が、議会中にガムやアメを口に含み、議長に注意されて謝罪した。民主党旋風で若くて経験の浅い政治家が増えており、周囲は対応に苦慮しているようだ。
「せき込まないで円滑に答弁するため」
議会答弁中の映像を見ると、心なしか口もとに何かを含んでいるようにも思える。奈良市議会の議員2人は、その動きを見逃さなかった。
仲川げん市長がガムやのどアメを口に含んでいたのは、2009年9月11日の市議会で一般質問に答弁している最中。7月12日の市長選で初当選し、千葉市長に次いで全国で2番目に若い市長として、就任後に初めて臨んだ議会でのことだった。
報道や自らの説明によると、仲川市長は、小さいころから気管支が弱く、長時間話すときは、薬用のトローチを携帯してなめていた。議会では、「せき込まないで円滑に答弁するため、のどを潤した」と説明。水だと、演説が止まるので使わなかったという。11日は、前日からトローチを服用し、午前中で切れてしまったため、仕方がなく、午後から代用としてガムを口に入れていたとしている。
議会の規則では、市長らへの規定はないが、議員は品位を重んじるべきとされている。仲川市長は、品位の問題を気にしており、自らのブログでも15日、「市民の皆さまには大変不愉快な思いをさせてしまいました」などと謝罪した。今後は、ガムやアメを止め、議会中は水差しを置くという。
ところが、仲川市長がガムをかんでいたのは、議会ばかりではないようだ。
奈良新聞の16日付記事によると、部課長ヒアリングの場でもそうして、職員らから「不愉快」との声が上がっている。机の上にガムが入った容器ごと置き、ガムをかみ続けていたともいうのだ。