覚せい剤取締法違反(所持)容疑で逮捕されたタレントの酒井法子容疑者(38)と、夫の高相祐一容疑者(41)とは以前から別居しており、夫婦関係は破綻していた。にもかかわらず、酒井容疑者は「家族円満」をマスコミに強調していた。逮捕された俳優の押尾学容疑者(31)と離婚した女優の矢田亜希子さん(30)も、別居状態が続いていた。芸能界には表面上だけ夫婦を装う「仮面夫婦」が多いのはなぜか。
芸能人カップル、ほとんどが仮面夫婦?
酒井法子容疑者(38)と夫の高相祐一容疑者(41)は2009年春頃に夫婦間のトラブルが起こり、高相容疑者は千葉県内の別荘に、酒井容疑者と10歳の長男は都内のマンションに住むという別居状態が続いていたとされる。その前から、高相容疑者は酒井容疑者と親しい女性と愛人関係になり、一時期は4人で同居していたという話もある。夫婦関係はかなり前に破綻していたようだ。
俳優の押尾学容疑者(31)が麻薬取締法違反容疑で逮捕されたことを受けて、妻で女優の矢田亜希子さん(30)は8月7日に押尾容疑者と離婚したことを明らかにした。矢田さんは、「一部報道にもございましたように、彼の女性関係や価値観の違いから別居状態が続いておりました」とコメントしている。逮捕後すぐに離婚届けを出すという手際の良さから、既に準備していたのではないか、とも言われている。
「芸能人のカップルはほとんどが仮面夫婦です」
というのは芸能評論家の肥留間正明さん。離婚しない理由のほとんどが「CM」だ。
夫婦共演CM、離婚しないことが契約条件
「結婚後は家族を大事にしているとか、しっかり主婦をやっているというイメージで売っていることが多い。ですから、実際はけんかの絶えない夫婦だとしてもイメージを守るために離婚はしません。CMで稼いでいるタレントの場合は特にそうです。1本で2000万~3000万円が入りますからね。夫婦で共演するCMの契約には、離婚しないことが条件になっているものもありますし、タレントと事務所がグルになって仮面夫婦を装うこともあります。仲良くCMに出ていた2人が、契約が終わった途端に離婚するというのも頻繁にあることです」
しかし酒井容疑者の場合、逮捕という形で「仮面」が剥がれた。
トヨタ自動車「NOAH(ノア)」のCMではお母さん役を演じていた。同社広報担当者は「CM契約は打ち切りを予定している」としている。酒井容疑者が主人公を演じた裁判員制度の広報用映画「審理」もDVDの貸し出しを中止し、ウエブサイトの動画配信を停止した。映画の制作費7100万円とDVDやビデオ19万5000本、広報用ポスターが無駄になった。
肥留間氏は、
「1本のCMを作るのに何億円とかかっています。タレントが不祥事を起こせば、管理者として責任が問われるのは事務所で、賠償金で潰れかねません。これからは重要なCMの契約を結ぶ前に、タレントを病院に連れて行って、尿検査をしてから出すくらいのことをしないといけないと思いますよ」
といっている。