東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)のオフィス空室率の上昇が止まらない。オフィス仲介大手のビルディング企画によると、2009年7月の大型ビル(100坪以上)では、平均空室率が6.80%と前月比0.62ポイント上昇した。17か月連続の上昇で、ついに7%台目前に迫った。
空室率が最も悪化しているのは新宿区の9.91%。渋谷区は、前月比2.09ポイント上昇して8.38%となった。同社は、渋谷区は他のエリアの新築ビルへの大型移転にともなう二次空室が顕在化したことや、経費節減を目的とした移転やフロア返却の動きが相次いだことが空室率の上昇につながったとみている。これに対して、千代田区は賃料の引き下げによるテナント誘致が奏功し、前月比0.30ポイント下落の5.05%。わずかながら改善した。
なお、平均募集賃料は1坪あたり2万5491円で、11か月連続で下落した。